「内容本位の開かれた採択に」・・・名古屋市 

~歴史教科書公開討論~

平成24年度から、中学校で使われる歴史と公民の教科書を内容本位の開かれた採択で選ぶための公開討論会が名古屋市内で企画されていることが、9日分かりました。教科書を実際に選ぶ市の教育委員のほかに河村たかし市長も出席する予定で、教科書会社全社にも参加を呼びかけました。こうした企画はこれまで全国的にも例がなく、注目を集めそうです。

企画しているのは自民、民主の超党派の有志市議からなる「歴史教科書を考える名古屋市会議員の会」(代表・藤沢忠将氏)です。

12日午後、市役所内で「中学校歴史・公民教科書の公開討論」を企画し、歴史と公民を発行する教科書会社7社に参加を呼びかけました。

当日は、愛知県内の大学教授による教科書に関する基調講演に続き、教科書会社が自社の教科書の長所をはじめ編集方針や工夫などを同一時間内で順にプレゼンテーションをしていきます。参加市民との質疑応答もあり実際に教科書を決める教育委員も参加し、最後は河村市長の講評で終わる予定です。

これまでに育鵬社と自由社が出席の意向。東京書籍と日本文教出版と帝国書院、清水書院、現在使用中の教育出版の5社は出席辞退の方針で主催者側は引き続き参加を呼びかけています。

教科書採択は地域代表の教育委員が教科書に実際に目を通したうえで、どれがふさわしいかを決めていきます。しかし、実際の採択審議が形骸化した自治体も多く、初めから結論ありきの自治体や学校現場の希望社をおざなりの審議で追認する場と化し、前例踏襲を繰り返す自治体も少なくないです。

主催者側は「名古屋市も表面的な意見が出るだけで、短時間で決まる場合がほとんど。制度本来の趣旨にかなった採択とは言い難い」と指摘。「児童生徒の人格形成上、大きな意味を持つ教科書選びで市として『こんな児童生徒を育てたい』という確固とした教育観や見識に基づき採択してほしい。公開討論会をその第一歩にしたい」と話しています。