<教員採用試験 06年三重県 > 大学入試問題と酷似と判明

~京大、慶大で出題されていた~

三重県教委が06年7月に実施した教員採用試験の筆記試験の設問が、京都大と慶応大の過去の入試問題と酷似していたことが毎日新聞の取材で分かりました。県教委は「過去に出題された設問を参考にした結果、似ているが、設問は独自に作成し、問題はない」と釈明しています。

酷似していたのは「高校理科」の内容でした。化学物質の構造に関する設問が99年に慶応大理工学部で実施された入試と、気体の圧力に関する設問が95年京都大学の理・工・医・薬・農学部後期日程入試と酷似していました。

例えば京都大学の設問の書き出し「図1に示すように、ピストン付きの円筒容器Aと容器Bが連結されており、間にバルブQが付いている」は、教員試験では「図1」が「図」に、「付いている」がひらがなになっているだけで後は同じ。容器の体積など数値も全て同じだったとのことです。

慶大の設問も問題文が酷似しているうえ、穴埋めを求める位置も一致。しかし、途中で問題文を省略したため、つじつまが合わなくなり、解答不能の問題になっていました。受験者から「正答がない」と指摘を受けた県教委は07年7月に謝罪。慶大の設問と酷似していることも把握したが「採用に影響がなく、試験の設問としては適切」として公表されていませんでした。

さらに受験者から「似ている」との指摘も受け、県教委は08年の採用試験から、設問作成者に対して、参考にした過去の設問を提出するよう指導していたといいます。県教委人材政策室は「結果的に設問の骨格も肉付けも酷似している。問題はないが、より適切な設問を作成するための措置」と説明しています。

文部科学省教職員課は「過去の設問を引き写すという事例は聞いたことがなく信じがたいことだが、採用試験は各都道府県教委の裁量。文科省としては指導する立場にない」としています。