「ゆとり」世代、いま教える側に

~教師に求められるスキルの向上~

学習指導要領の内容が変更され、ページが平均して4割以上も中学理科は増えました。10年近く教えられていなかった内容が復活することになりますが、この間生徒として学んだ「ゆとり」世代が、いま教える側になりつつあります。教わっていない内容を教えることになり、新たな課題が生じることもありそうです。

中でも懸念されるのが、仮説を立てて観察し、結果を分析、解釈することなどを重視した実験です。ある教科書編集者は「実際は教諭の裁量で教えていた地域や学校もある」と影響はないとの考えを示しています。

一方、別の編集者は「高校で生物や地学を中心に選択した場合、イオンを習っていないのに教えないといけない時代になった」との懸念を示しました。

イオンの実験は、水溶液の濃度や電圧のわずかな違いで反応が異なることから、「ある程度の経験が必要で、下調べや準備なしにやってほしくない。必ず自分で実験し、結果を確認してから授業に臨んでほしい」と訴えています。

団塊世代の大量退職と小規模校の増加で、都心部を中心に理科の教諭が1人しかいない学校が増えているといわれており、編集者は「新任教諭のスキルを上げるため、学校間で連携しバックアップ体制をつくることが必要だ」と力を込めていました。


愛知県・岐阜県・三重県・静岡県の東海4県でも、教師のスキルを向上するための具体策が求められます。これからの教育委員会、行政が学校間の連携をどのようにつくっていくのかが注目されます。生徒たちが理解しやすい授業の流れを整えていくためにも早めの環境づくりを徹底させていってほしいです。