小学生が脳科学トレーニングを行う【岐阜】

~各務ヶ原の小学生が記憶力や表現力向上のための脳トレーニングを行う~

 脳科学を専門とする岐阜大医学系研究科の藤田講師が、写真と言葉を使って脳を鍛えるトレーニング方法を開発した。カメラメーカー「ニコン」も研究に参画し、各務原市内の小学生らを対象に実証試験をしている。基礎学力向上、認知症予防等に役立つプログラム開発への応用が目的。

 考案されたのは■集中持続力■注意の振り分け力■記憶力を鍛え、美しい写真や良い言葉による感性を育成する方法で、具体的には、写真を画面で9秒間見せ、その間に絵解きの言葉を聞かせるというもので、写真は60枚あり1周したら、20分後にもう一度写真と言葉が繰り返される。
2週目では、部分的によく似た写真や言葉に入れ替え、写真と言葉が1、2周目で同じかどうか、それぞれを○と×で回答。
どんな写真が心に残ったかを書く項目もある。

 各務原市蘇原第二小学校が今年の6月から試験導入し、全児童が毎月2回、国語の時間などにトレーニングしているという
 先月の15日には同小学校で、お年寄りら市民を対象にした教室も始まった。この日の問題はニコン社が制作を担当し、松尾芭蕉の俳句が読まれたり、大きなくちばしを持つ南米の鳥オオハシの写真が使われたりと、受講者が興味を引くよう工夫が凝らされていた。同小学校では、これまで4回の脳トレを実施。最初は全学年で写真の正誤に関する正答率が高かったが、回を重ねるごとに言葉の違いを指摘する問題の正答率が高まったという。

 藤田講師は「視覚情報を言葉と関連させて把握する力は脳の前頭前野で働く人間特有のもの。この力はコミュニケーション能力にも必要で、開発した方法でこれらの力が伸びることを示したい」と話している。
今後、教科学習で必要な単語や現象を問題に盛り込み、より記憶に定着するよう改良を加えていく方針で、中村校長は「児童が楽しんで取り組んでいる。記憶力や表現力の向上に役立ってくれれば」と期待している。