全国学力テスト不参加の犬山市、来年度も続行か?(愛知)

~全国学力テスト不参加、親たちから不満の声~

全国の小学6年生と中学3年生233万人を対象に今月24日、一斉に実施された全国学力テスト。唯一、自治体として不参加を決めた犬山市では、子どもたちはいつも通りの1日を終えた。
不参加を評価する声がある一方で、子どもを学習塾に通わせる親などからは、
「親の意見を聞かず、不参加を決めるのはおかしい」
「学力テストを受ける権利が奪われた」
などの犬山市教育委員会への不満の声も。
その市教育委員会は同日夕、定例教育委員会を開会。
「学力テストは、目的がはっきりしない。意味づけを見極める必要がある」として、来年度も不参加とすることに含みを持たせた。
 午前8時すぎ、同市立犬山北小の小6の4教室。報道陣が詰めかけるなか、児童同士が対面式になるよう机を並べた教室で、朝礼を終えた子どもたちの国語や算数の授業が始まった。日ごろから誰でも見学できる公開授業を続けていることもあって、10人の保護者も学校を訪れた。その中の一人の女性は「他の自治体に先駆けた少人数学級授業は、先生の目が行き届いている」と評価。ただ、学力テストへの不参加について尋ねると、言葉を濁した。
報道陣に応対した加地校長は「学校現場は子どもが主人公であり、学ぶ喜びを味わわせなければならない。
今後も授業の取り組みを保護者に見てもらい、信頼関係を深めたい」と話した。
 一方、午後4時から始まった市定例教育委員会は2時間以上も続いた。
3月の臨時教育委員会では、学力テスト参加を公約に昨年12月に初当選した田中市長が、不参加決定の手続きに疑義を表明したうえ、瀬見井教育長の勤務ぶりなども持ち出して教育委員会を批判。瀬見井教育長も「教育への政治介入だ」と応酬するなど、激しいやりとりもあったが、田中市長は病気入院中。議論は予定の議題通り行われた。
 市教育委員会では、事務局がこの日の同市内の小中学校の状況について
「どの学校も普段と全く変わらなかった。この日に授業参観日を設け、保護者の理解を深める学 校もあった」
と報告。
続けて
「学力テストへの不参加を機に、子供の学力保証と人格形成の責任はますます重くなった」
として、今後の教育改革の進め方を話し合った。
 まず、今年度の重要事業として「学びの学校づくり」
「授業改善プラン」
の2本柱を議決。
「学校の自立を進め、子供主体の授業をめざす。学校現場を積極的に公開し、地域の理解を深める」
ことが確認された。
教育委員会は「授業改善プラン」として、少人数学級をさらに進め、現在の1学級の上限34人を32人に引き下げるため、市費での常勤講師の配置などを決めた。
 また、教育基本法や関連3法など国が進めている教育改革は「国の権限強化を意図しており、注意深く見守る必要がある。その一方で犬山の教育改革を各方面に提言し、理解を得ていく」とした。